テクノロジーを学ぶ

次世代モビリティの街・池袋で起きた惨劇

ご存知の通り、先週の金曜日、東京の池袋で、89才の高齢男性が運転する車が暴走し、横断歩道を自転車で渡っていた女性とその娘さんが亡くなるという事件がありました。

被害者の方、被害者のご家族、加害者、または加害者のご家族…様々な人のことを考えると胸がいっぱいになってしまいますが、私は、今回の事件が起きた場所【池袋】という観点から、少し自分の考えていることを記録したいと思います。

と言うのも、池袋は、私自身が学生時代を過ごし、また、現在も住んでいる地元だからです。

高齢者のための”次世代モビリティ”

今回事故があった池袋、特に事故現場付近の池袋の東側は、”次世代モビリティ”の施策を積極的に行っている地域でもありました。

次世代モビリティとは、自動運転などのテクノロジーによって、高齢者事故の増加・バス・トラックの運転手などの人手不足・マイカー保有の減少といった時代に対応し、交通インフラや生活に革新的な変化をもたらすことが期待されています。

高齢者に関して言えば、”シルバーモビリティ”とも言われ、高齢者事故の減少、介護・医療の面で大きな役割を果たすことが期待されています。

例えば、自動運転が可能になれば自ずと高齢者の事故は減りますし、長時間や長距離歩くことが難しい高齢者に対しては小型電気自動車やモビリティロボットと呼ばれるパーソナルモビリティといった移動手段、医療・行政の移動サービス化など、様々な可能性が検討されています。


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池袋は”次世代モビリティの街”…のはずが

では、池袋がこの次世代モビリティについてどんな取り組みを行っているかと言うと、直近のニュースで言えば、小型の電気自動車(EV)バスの運行です。

池袋では、今年2019年からEVバスが池袋駅周辺を回遊することが計画されています。

これは、外国観光客・高齢者や子連れのファミリーが、商業施設の多い池袋を、より広い範囲でいろんな場所に行ってもらい、街を見てもらいたい…というコンセプトで計画されているものです。”高齢者や子連れのファミリー”のため…とは、何とも皮肉なものです。

また、今年2019年2月には、国土交通省が、池袋における自動運転バスの実証実験を行う計画もありました(こちらは車両の都合により中止 ※参考リンク)。

そして、実は、EVバスが回遊するルートの一部も、国土交通省が自動運転の実証実験を行おうとした場所も、東池袋。今回、悲惨な事故現場になった場所は、”次世代モビリティ”の取り組みを積極的に行っている場所でもあったのです。

“もう少し次世代モビリティの進化が早ければ、このような事故は防げたかもしれない”…と考えるのは早合点かもしれません。

しかし、次世代モビリティがさらに進化すれば、少なくとも高齢者が池袋で車を運転する…という機会は確実に減らしていくことができるはずです。


参考リンク・スクリーンショット画像:▶池袋の新しいシンボルに? 赤いEVバスの狙いを聞く

池袋高齢ドライバー暴走事件は、一人ひとりが考えるべき社会問題

今回の事件の怒りや悲しみとは裏腹に、高齢者の事故は、しばらくの期間、まだまだ増えていくことでしょう。

では、私たちができることは何でしょうか?加害者に対する怒りや、被害者に対する悲しみの気持ちを、SNSにぶつけることでしょうか?
いえいえ、きっと小さいながらももっと有益なことができるはず。

例えば、それは、自分の親に免許証の返納を勧めることかもしれません。

また、私の場合で言えば、保険業界で事故を扱う業務を行っているので、一生懸命高齢者事故対応について取り組むことかもしれません。

もしくは、次世代モビリティについてさらに学び、保険事故対応の整備促進について組織へ働きかけることかもしれません。

特に次世代モビリティについては、国策として、自動車業界だけでなく、様々な業界に関わる社会変革とされています。


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この事件を風化させないために一人ひとりができることは、意外と多くあるのかもしれないですね。

 

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