歴史

沖縄の模合(もあい)とは?相互扶助システムは時を越え

いよいよ今週末から、ゴールデンウィークの10連休が始まりますね!

保険業界ではたらく皆さまは、10日間、どのように過ごされるご予定でしょうか?

実家に帰る、海外旅行に行く…という方も多いと思いますが、一方で、募集人の方であれば普段会えない人にアプローチをするチャンスとして営業活動を行ったり、損害サービス部署の方であれば、数日間オフィスに出社して事故対応をしたり…という方もいるでしょう。

当の私は、ゴールデンウィーク期間中、仕事とプライベートを兼ねて沖縄に行く予定です。

そこで、今回は、<沖縄に現代も残る、とある風習><保険>の意外な関係についてご紹介します。

沖縄に現代も残る風習=模合(もあい)

沖縄には、「模合(もあい)」という独自の相互扶助システムがあります。

wikipediaによると、「模合」は、”複数の個人や法人がグループを組織して一定額の金銭を払い込み、定期的に1人ずつ順番に金銭の給付を受け取る金融の一形態”と解説されています。

“相互扶助システム”、”金融の一形態”というと、なんだかカッチリとしたイメージを抱いてしまいますが、現在の沖縄では、飲み会に参加する人たちがお金を出し合い、毎月集まったお金を皆でまわしていくシステムのことを一般的に「模合」と呼んでいるようです。

しかし、この模合は、ただお金を出し合う飲み会ではなく、独特のルールがあるようです。

そのルールの一例が、以下の通り。

●模合のお金を受け取る人が幹事をする。幹事は居酒屋の予約などを行います。

●受け取る人を毎月決めず、今月はきびしいから受け取りたい!という人を優先する。※ただし、一度受け取った人は1周するまで受け取れません。

●模合のお金を誰かが受け取るのではなく、積み立てをしてお金が溜まったらみんなで使う。または模合のお金とは別で積み立てもする。

引用元:沖縄県の地域情報発信サイト「さんさん沖縄」

 

このように、模合は、一時的にお金を他人に預けることから、親類、会社の同僚、友人など信頼できる人間関係の存在が不可欠。

そのため、人間関係をはかるバロメータとして、また、定期的に飲み会を行うための口実として用いられることが多いようです。

最近では、模合アプリなるものがあり、お金の計算、スケジュール管理、居酒屋の検索などがスマートフォンで出来てしまうそうです。

一方、上記のような”飲み会”のような比較的ライトなもの以外にも、事業者同士の高額模合または金融模合として行われる場合もあり、利益目的の詐欺手法として悪用したり、倒産企業や破産者が出てトラブルになったりと、社会的な負の側面もあるようですね。

保険思想の根源”相互扶助”は、時を越え

今回紹介した模合は、古くは琉球王国・尚敬王の時代、1733年の『球陽』にその記述があるようですが、当時は、貧窮者救済のための備蓄として、貨幣ではなく農産物などの食料品などが対象だったとされています。

組織を構成する人たちが一定の掛け金を出し、毎回、抽選や入札などの方法で払い込まれた金銭その他の物の給付を順次受けるとることができる仕組みは、日本本土における「頼母子講(たのもしこう)」、「無尽講(むじんこう)」と呼ばれる仕組みと同じです。

そして、日本では、この「頼母子講」・「無尽講」・「模合」こそ、保険共済思想の根源である”相互扶助システム”の源流とされています。

無尽講は、鎌倉時代に登場したと言われていますので、もう800年も前から”相互扶助システム”があったことになります。

農作物から貨幣に、書類管理からwebアプリに…時代が進みテクノロジーが進化しても、相互扶助システムは形を変えながら、これからもずっと続いていくんだなぁ…

沖縄の模合について考えると、自分自身は、とてつもなく大きな歴史のほんの一瞬に存在しているちっぽけな存在に過ぎないことを実感し、とても感慨深い気持ちになります。

参考:日本における近代保険制度のはじまり

ちなみに、日本における近代保険制度のはじまりは、1868年に、あの福沢諭吉が、著書の中で欧米文化の1つとして保険制度を紹介したことがきっかけでした。

1879年には、新1万円札で話題の渋沢栄一の提唱により、日本で最初の保険会社・東京海上保険が設立されます。

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